都道府県初、宮崎県で再造林推進に関する条例が施行
宮崎県は、持続可能な森林・林業・木材産業の確立に向けた各種施策を実施し、スギ素材生産量32年連続日本一を達成するとともに、令和4年の製材品出荷量は2年ぶりに日本一になるなど、国内有数の木材供給基地となっています。その一方で、近年の伐採後の再造林率は70%台にとどまり、再造林されなかった林地が増加している状況です。
このような背景を踏まえ、宮崎県では、再造林率日本一を目標とする「グリーン成長プロジェクト」を立ち上げ、抜本的な再造林対策に取り組むこととしています。このプロジェクトを実効性のあるものにするためには、再造林の推進が、森林資源の循環利用はもとより、水源の涵養や県土の保全等森林の公益的機能の維持にもつながる重要な課題であることを認識し、宮崎県民一丸となって取り組むことが必要不可欠です。
1 条例の目的
再造林の推進に関し、基本理念を定め、宮崎県の責務並びに市町村、森林所有者、森林組合、事業者及び県民の役割を明らかにするとともに、再造林の推進に関する宮崎県の施策の基本となる事項を定めることにより、森林の多面的機能を発揮させ、県民の安全・安心で豊かな暮らしを実現することを目的としています。
2 条例の概要
大きく「目的」「基本理念」「各主体の責務・役割「基本施策」」の4つで構成しています。
(1)目的
宮崎県民の安全・安心で豊かな暮らしを実現すること
(2)基本理念
再造林の推進に関わる全ての主体が共有するものとして、「再造林の理解促進」、「持続可能な森林の利用に向けた効
率化の推進、県産材需要の拡大」、「担い手の処遇と労働環境の向上」、「関係者の適切な役割分担と相互の連携」の4
項目を定めています。
(3)各主体の責務・役割
宮崎県の責務及び市町村や森林所有者、森林組合、事業者、県民のそれぞれの役割について定め、行政や林業関係団
体等が再造林の推進に関し、連携・協力することを定めています。
(4)基本施策
「再造林の推進に向けた気運の醸成」、「効率化の推進」、「県産材需要の拡大」、「担い手・事業者の確保」、「地域体制
の整備」の5つの項目ごとに、宮崎県が施策を講じる必要のある内容について定めています。
3 条文(全文)
https://prtimes.jp/a/?f=d115850-97-aa01db8716ae869aa714d183bb120f58.pdf
4 パンフレット
https://prtimes.jp/a/?f=d115850-97-575baeb38e6f165f5989db0b7bf3d292.pdf
5 条例制定に関する宮崎県のホームページ
https://www.pref.miyazaki.lg.jp/kankyoshinrin/press/2024/07/20240627134352.html