KIDZUKI CARAVAN Vol.2のアーカイブ映像を公開! 「石と」木に集まる人々の特別編 - KIDZUKI
Category木を知る
2024.07.01

KIDZUKI
CARAVAN
Vol.2のアーカイブ映像を公開!
「石と」木に集まる人々の特別編

2024年6月22日(土)に開催された、KIDZUKI主催の参加型イベント「KIDZUKI CARAVAN」Vol.2。今回は、東京・青山のKarimoku Commons Tokyoの企画展「いとしききといし」とコラボレーションが実現し、木だけではなく石のスペシャリストも登壇しました。それぞれが持つ知見や技術から、石と木の魅力、そして生活者への暮らしへの興味など、多様なインスピレーションが溢れた一日となりました。

特別編となった今回のKIDZUKI CARAVANの会場は、東京・青山にある『Karimoku Commons Tokyo』。石と木が持つ素材の魅力を引き出した企画展「いとしき きといし」(2024年5月25日(土)~6月29日(土)まで開催)とのコラボレーションによって、”「石と」木に集う人々”のプレゼンテーションが行われました。

展示写真提供:トラフ建築設計事務所

司会を努めたKIDZUKIコンセプトディレクターの鈴野浩一さん(トラフ建築設計事務所)と、KIDZUKIにて木の絵本連載も手がけるラジオDJ・ナレーターの山中タイキさん。昨年の第1回を振り返りつつ、石のスペシャリストも集まる特別編の開催に期待を寄せます。会場には登壇者のほか、学生から専門職の従事者まで、事前応募いただいた木と石に興味を持った方々が集まりました。

[プレゼンテーション01] 中西 信也関ヶ原石材株式会社 )「木と地球」

”木と同じ自然素材である石の調達とお客様への紹介というコンシェルジュ的な仕事をさせてもらっています。石は世界中で採れていていて、我々が採石しているのは約50カ国。限られた資源なのでいつか枯渇して採れなくなくなる石もありますが、長いスパンを考えると今話しをしているこの瞬間にも、地球で石は作られているんです。”

[プレゼンテーション02] 森 広志・片岡 日出美HARDWOOD株式会社) 「木と樹木医」

“樹木医とは人と木・森林をつなぐ存在。樹木を表面から地中、機械などを使って診断し、治療や予防、伐採等をおこなっています。庭や街路樹、公園など自分の身近な木を見るだけでも気づくことがあると思います。そして実は見えていないところも大事だということを意識すると、もっともっと上手に木とつきあえると思うんです。”

[プレゼンテーション03] 上野 有里紗TŌGE / ULTRA STUDIO )「食・育・住」

“我々を起点にいろんな方とコラボレーションしながら山の恵を使ってさまざまなものを作っていこうという想いで〈TŌGE〉を立ち上げました。来年はじめてインフラが整った建物が完成するので、過去3年間のさまざまなプロジェクトを介してできたネットワークを合わせて、皆で環境や山について考えていける場を作れたらと考えています。”

[プレゼンテーション04] 相澤 北斗包丁と砥石 ひとひら) 「木と日本文化」

“刃物を研ぐという行為は32,000年以上前から行われている人間の営みです。昔は主婦や魚や、大工などいろんな人がそこに研ぎ屋に刃物を研ぎに行き、その間に情報交換やおしゃべりをしていました。人と人をつなぐ役目のある研ぎの文化を伝え、人々の憩いの場を作りたい。そんな想いでいま、あらたに店を作っています。”

[プレゼンテーション05] 菅原 和利東京・森と市庭) 「木と木育」

“自然と人の関係性を幼児期の頃から伝えていく木育では、冒険と想像と探求という価値観を大切にし、社有林、製材所、廃校という3つの拠点を組み合わせて、子どもたちにむけた体験プログラムをおこなっています。今まで住宅への使用が一般的だった木材を、もっと他の用途で使い、林業の課題に新しい出口を作る必要があると思うんです。”

[プレゼンテーション06] 加藤 洋カリモク家具株式会社 )「木と家具」

“「なんでも作る」と掲げた言葉には、家具、あるいは家具で培ったスキルから人の暮らしに役立つものをなんでも作り、なんでも使うという想いを込めています。いま、課題を抱えた日本の林業の課題を、私たちの家具づくりでも解消すべく、使えない思われている木を使えないかと、北海道から九州までの材を集めるに至ったんです。”

〈包丁と砥石 ひとひら〉の相澤北斗さんが持参した砥石に注目が集まり、休憩中も会話がはずみます。
登壇した〈TŌGE〉の上野有里紗さんが手掛ける木から作られたドリンク「カモシカ飲料」が振る舞われました

以上、6名によるプレゼンテーションが終了。短い時間ながらも、木と石、それぞれの素材や分野における知見や現状といった専門の領域だけでなく、生活者にも届くメッセージが込められた彼らの言葉は、私たちにあらたな気づきを与えてくれたのではないでしょうか。このような異なる素材と木のコラボレーションによるたのしさも交えた今回のKIDZUKI CARAVAN。「木」に集うさまざまな人々との交流は続いていきます。

PEOPLE

山中タイキ

山中タイキ

Taiki Yamanaka

1988年東京生まれ。専門学校卒業後にニューヨーク州立大学に留学。その後ロンドンの美術学校でイラストレーションを学ぶ。現在はラジオパーソナリティーやナレーターのほか、イラストレーションや絵本の制作を行っている。また、絵本専門店兼ブックレーベル「yackyackbooks」を立ち上げ、世界中の絵本やアート本を紹介している。

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菅原 和利

菅原 和利

Kazutoshi Sugawara

㈱東京・森と市庭 取締役 木育インストラクター養成講座 公認講師 1987年神奈川県小田原市出身、東京都西多摩郡奥多摩町在住。法政大学人間環境学部在学時から奥多摩町でまちづくりに取り組み、卒業後に移住・起業を経て2013年に㈱東京・森と市庭の立ち上げに参画。保育施設向けに木育事業を立ち上げ、黒字化。現在は東京だけではなく全国の保育施設で木育事業を展開。

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鈴野 浩一

鈴野 浩一

Koichi Suzuno

トラフ建築設計事務所主宰、KIDZUKI クリエイティブチーム・コンセプトディレクター 。1973年神奈川県生まれ。1996年東京理科大学工学部建築学科卒業。98年横浜国立大学大学院工学部建築学専攻修士課程修了。シーラカンス K&H、Kerstin Thompson Architects(メルボルン)勤務を経て、2004年トラフ建築設計事務所を共同設立。

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INFORMATION

Photos Kenya Abe
Text Mana Soda

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